ドラッグとセックスに満ちた退廃した生活を送る若者(青年)たちの物語です。リュウという名の人物を中心に、同じような境遇の仲間たちが登場し、物語を紡いでいきます。
全体を通して登場する若者全員が、非常に空虚であるように感じた。ドラッグやセックスなど非常に刺激的な日々を送っているのにである。
それは、自身の快楽以外に皆が興味を示さないためではないかと思う。同じような境遇の仲間たち、また恋人に近い関係を匂わす人物は出てくるが、関係が希薄である様子は否めない。おそらく本書に出てくる若者たちは、自身の欲に忠実で自己愛が強いのではないかと推測する。そして、過去のトラウマ含めて自分自身に囚われているのである。
DVを行う男、またその後にはリストカットをしてしまう。また、DV現場を見ている、もしくはすぐ近くで行われている状況なのに止めようとしない。乱交パーティーでは仲間が男に酷い扱いを受けていても様子を眺めているだけ。そのような様子から想像することができる。
ただ、最後にはリュウが外の世界(自然物)と一体となった様子が描かれて終わりを迎える。この時、外の世界と一体となることによって、ようやく自分自身から解放されることになったのではないか。


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