リア王は自らの退位を迎え、三姉妹の娘に領土を与える決意を固める。姉である2人が父への愛を存分に言葉で表すのに対し、末娘のコーディリアは愛しているがゆえ、率直に言葉で表すことはなかった。望んでいる言葉がなかったコーディリアに対し、リアは親子の縁を切る。そこから、物語が動いていく。
・リア王は今の言葉でいうまさに「老害」と言われるような人物であった。そして、領土を与えてもらった姉娘2人はリア王を嫌悪し、邪魔者扱いをしていくことになる。
・リア王は、娘は父を100%愛すと思っていたのだろう。ただ、娘は伴侶を得てそれぞれの家庭を築いている。ゆえに父を100%愛すことは困難である。それをコーディリアは分かっており、口先だけで父への愛の言葉を紡ぎたくなかったのだろう。そんな誠実な娘に対し、縁を切ったリア王は非常に未熟であったといえる。
・作中に出てくる道化がリア王に放った言葉が印象的であった「知恵がつかないうちに年取っちゃいけないんだよ」。
まさにリア王は知恵を磨いてこなかったのだろう。
・本作はシェイクスピアの悲劇として語り継がれているが、非常に示唆深い内容でもある。権力、財産を譲るときは、自身に知恵をつけるべきである。それは身内(家族)でも同じであるのだと。


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