1巻の香港、マカオから本作はマレー半島、シンガポールの旅となります。1巻とは異なる雰囲気で物語は進んでいきます。前作が外部環境からの刺激を受けて展開される内容に対し、本作は刺激少なめで主人公が内省する場面が増えていく様子が描かれています。
前半のタイでは、娼婦の様子が多く描かれています。その中でも体が朽ち果ててしまった様子の娼婦や、未来に希望を持っている明るい娼婦など様々な方が登場します。ここでは、同じ職業でも幸福度に格差が生じることに気付かされました。この格差は年齢もあるとは思いますが、やはり未来に目標や希望を持てているかどうかの違いではないかと感じました。
後半では、主に主人公が旅をするようになった背景と、今まで自身では感じることのなかった本心に気付くことになります。旅とは様々な刺激を受けて気付きを得ることもあると思いますが、本書の後半のように現実から離れることによって内省する時間が生じ、自らの気持ちについて気付きを得る効果もあるのでしょう。


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