本書は、主人公のタコジローが「ぼくは、ぼくのままのぼくを、好きになりたかった」というフレーズで始まります。物語はタコジローの回想から始まり、彼が過去を振り返る形で進行します。どうやら彼は中学校に上がってからいじめに遭っていたようです。そんな厳しい状況の中、夏に起きた10日間の出来事が、タコジローの最悪だった日々を変えました。この本の内容は、その10日間の物語で構成されています。
本書では、「さみしい夜」というタイトルが「自分がいない夜」という意味であることが、読み進めるうちに明らかになります。そして、「自分」を発見するためには、「書く=考える」ことが必要であることに気づかされます。ただ、この行為は決して簡単なものではなく、日々自分自身と向き合う必要があります。自分と向き合うことは、時に辛く、嫌な瞬間もあるかと思われます。しかし、続けることによってのみ答えが見えてきます。まずはペンを手に取り、ノートや手帳に思いを書き留め、未来の自分へ向けて、言葉を紡いでいきましょう。
本書のポイントは以下。
①さみしさの種類(2種類)
・子供のさみしさ ・・・回りに誰もいない
・おとなのさみしさ・・・「自分」がいない
※おとなになるほどたくさんの顔を使い分けて生きていく。「自分」がいなくなる。
②「書く」ということ
書くことは自己との対話であり、また「考える」行為そのものである。これは同時に「答え」を見つける過程でもある。言う、思う、考えることは順番に距離がある。そして、この中の「言う」は暴力にもなる。それはコスパの良い黙らせ方ともいえる。考えないことは危険であり、考えないと、簡単な答えに飛びついてしまい、嘘を見抜けなくなることがある。
③「自分」とは
生きるうえで最大の謎は「自分」。「自分」は何者なのか。日記を書くことで自分と対話し、自分を知ることができる。日記にはその日に何を思ったのか。その日に何を考えたのか。を書く。それは未来の自分に向けた最高のプレゼントにもなるだろう。


コメント