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会計の世界史

本書は会計の全体像を、歴史と共に楽しく学べる内容を目指してに書かれています。そのコンセプト通り、歴史を物語として表現し、簿記・会計・ファイナンス全体を紹介する構成となっています。

現代では当たり前のように使われている減価償却の計上について、なぜこのような難しい仕組みが存在するのだろうと個人的に思っていましたが、本書の歴史を読むことで理解ができました。また、株式会社の仕組みも歴史的な観点でみると画期的な仕組みで、発明したオランダ人の工夫が窺えます。最後にはこの仕組みによって生涯を通して苦労することとなったポール・マッカートニーの出来事を知ることができます。資本の論理により人生を左右するようなケースがあることを理解できます。


1.簿記と会計の誕生

・中世イタリアでは公証人(相続などの家族の取り決めや商売上の約束などを記録として残しお墨付きを与える職業)の社会的地位があがる。レオナルド・ダ・ヴィンチは公証人の父をもったことが幸いし、「紙」を自由に使うことができた。この「紙」の普及が今後の商業の発展を加速させる。
・イタリアで「バンコ(銀行)」が「為替取引」を提供。各地にネットワークを広げたため、「記録を付ける」必要性が生まれた。(銀行と簿記が生まれた)
・中世のフィレンツェや他の内陸都市にみられるコンパーニャは、商売の活動が継続的に行われるようになり、簿記を学んで自ら帳簿を付けるようになった。
・世界で初めての株式会社の「東インド会社(VOC)」がオランダに設立される。

2.財務会計の歴史
・減価償却は鉄道会社から始まる。鉄道会社の開業時には莫大な支出がかかる。これを支出ベースで計上するのではなく、数期に分けて費用計上する。このように費用を平準化することにより、巨額の固定資産投資をしても利益が出やすくなる。
・グローバルには投資家を保護するために「国際会計基準」が登場する。アメリカとイギリスの主導争いの末、イギリスの「IFRS」が持ち込まれる。
・会計は「自分のため」から、株主・投資家といった「他人のため」に行われるよう変化した。

3.管理会計とファイナンス
・「他人のため」の会計を「自分のため」に引き戻そうとするのか管理会計。
・1920年デュポンが世界初となる「事業部制組織」を採用する。火薬事業で戦争時に大きな儲けを手に入れるも、平和な新規事業を探し、繊維事業をはじめ、次々と新規事業をおこし、事業部ごとにROI(投下資本利益率)を計算する数値管理体制で支えた。
・ビートルズのポールはアメリカデビューの少し前、「楽曲の権利を会社に譲渡する」契約書にサインをしてしまう。この著作権を譲り受けた会社「ノーザンソングス」は1965年に株式公開され、誰でも株式を購入できるようになる。(会社の株式を握ることでレノン=マッカートニーの著作権を手に入れることができる)その後、マイケル・ジャクソンがおよそ130億円で権利を購入することがあったが、ポールが買い取り交渉とともに訴訟も開始し、2017年にやっと和解が成立した。

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