本書では、世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではないと述べています。そして、「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題は2つか3つぐらいであると結論づけています。また、このごくわずかの問題に対して取り組む仕事をバリューのある仕事と定義しています。本書の内容はこれら少数の価値ある問題をどのように見極め、取り組むべきかについて詳しく述べています。
著者は対価のある仕事をバリューのある仕事と定義しており、そのためにはイシュー度の高い仕事に取り組む必要があると述べています。イシューについては後述しますが、日々自身が対峙している問題のイシュー度はどうなのか、バリューのある仕事なのかを考えるきっかけになるでしょう。そして、このように目の前の問題や自身の仕事について俯瞰して取り組むことが重要であると気付くことができます。
イシューの定義は以下2つの条件を満たすものとしています。
・2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
・根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
そして、このイシュー度が高く、解の質が良いものをバリューのある仕事としています。労働量によって仕事のバリューを高めようとすることは犬の道と呼び、行ってはいけないとしています。これは解きやすさ、取り組みやすさといった要因に惑わされず、イシュー度の高い問題から手をつけることを重要付けています。以下サイクルを素早く回し、何回転もさせるように述べています。
1.イシュードリブン
よいイシューの3条件
①本質的な選択肢である
②深い仮説がある
③答えを出せる(現状の自分の技術、状況を踏まえて)
2.仮説ドリブン①
ストーリーラインを組み立てる(脚本、ネームづくりと似ている)
イシューの分解→固まりごとにサブイシューに答えを出す→統合して意味合いを整理
ストーリーラインの型
・WHYの並び立て
・空、雨、傘
課題の確認→課題の深堀→結論
3.仮説ドリブン②
ストーリーを絵コンテする。
理解するとは情報をつなぐこと。(分析における比較の軸を重視しなければならない)
4.アウトプットドリブン
「木を見て森を見ず」を避ける。
「答えありき」と「イシューからはじめる」は考え方が全く異なる。
「答えありき」 ・・・都合の良い見方
「イシューからはじめる」・・・正しく答えを出す見方
質の高いアウトプットを出すには固執しないことが大事。もっている手札の数は多い方が良い。1回毎の完成度よりも取り組む回数(回転数)を大切にする。
5.メッセージドリブン
以下の心構えをしておく。
・聞き手は完全に無知だと思え
・聞き手は高度の知性をもつと想定せよ
これは、「的確な伝え方」をすれば必ず理解してくれる存在として信頼する。「賢い無知」という考えが基本。ピラミッド構造でエレベータテストに備える。1チャート、1メッセージの法則を守る。どんな説明もこれ以上ないほど簡単にする。


コメント