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百冊で耕す

本書は読書の悦びを書いたものであること。また、その中で本は百冊あればいい。目指すのは百冊読書家であると説き、著者が「こうやって読んできた、こうして読書に救われた」という体験談をもとに執筆したと述べています。

ここまで読書という行為について熱く書いた本は初めてではないかと感じさせられます。ただの読書好きが書いた本ではなく、本書に節々に垣間見える言葉は読書と本気で対峙してきた、もはやアスリートのように感じます。後半には著者自身が選んだ本が百冊選定されています。本書を読んだ後には、役に立つかどうかは考えず、まずは手に取ってみようという気持ちになっていることでしょう。

本書のポイントは以下。

・本という投資
「本」と「電子書籍」はまったくの別物。本は読むもの。体を使う肉体的なもの。電子書籍は資料の保存。新聞の読書面、図書館は武器となる。特に新聞の読書面は時間とお金、人手をかけて作られている。日本でも有数の知識人が下読みをしてくれている。

・積読はあってもいい
「いつか自分もこのような本を読む人間になりたい」という自分に向けたマニフェスト。読書はファッションである。

・読書の3大実益
①沈着・・・孤独に耐えられる。動じない人になる。
②油断・・・言葉が豊かになる。人を安心させる。
③自発・・・本は自身が選ばなければ手の中にはやってこない。

・分からない読書
時間の無駄ではない。挑んで跳ね返される、その体験自体に必要性がある。我慢することを覚える。分かりやすい文章は読者が分かる範囲で読んでいるだけ。やさしい文章とは読者が自分のレベルに引き下げてやさしく読んでいるだけ。

・文学作品の効用
考えることや疑問を持つこと、意義を申し立てること。常識を疑うこと。なぜ今、文学が実社会に必要ないと考えられているのか。それは国家、資本が必要としているのは考えない労働者、考えない消費者であるため。

・古典を読む意味
著者は信じ切ってよい大巨人ばかり。知的山脈。今の自分に何の役に立つのかとこしゃくなことは考えない。

・速読術
早く読めるのは「知っていること」を読んでいるから。「読む」と「理解する」は異なる出来事。

・インプットはアウトプットする
栄養分をインするのであれば、必ずアウトが必要。栄養を吸収し、体外へ排出しなければならない。

・抜き書き
自分が分かる。自分が何に美しいと思うのか。正しいと思うのか。
自分が変わる。自分が分かれば、自分の足りないところが分かり、渇きが生じる。

・なぜ本を読むのか
感性を養う。今の時代に情報はさほど価値はない。感情、感性、情動、思考の育みが大切。AI(人工知能)社会なため。人を愛せるようになるため。幸せな人は本を読む人。

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